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東儀秀樹

 その存在は、古典雅楽と現代音楽、東洋と西洋の「融合」と語られる事が多い。けれど素顔に触れると、「カオス=混沌」という言葉が浮かんできた。
 コンサートでは、平安時代の楽器を操りながら、バックにエレキギターやシンセサイザーを従える。時にはピアノや歌声まで披露する。自宅の部屋には世界各国の民族楽器の隣にサーフボードがあり、映画「イージーライダー」のポスターも宝物だという。「全て僕にとって音楽の楽しさは、儀式的な雅楽でもストリート・ロックでも全くかわりません」
 現代的な価値観では異質なものも、東儀の世界に入ると全てが等価なのだ。
 そのカオスが「表現」に昇華したのは、三〇歳を迎える頃だった。
「オリジナルの曲を作り始めてから古典の持つ奥深さに圧倒されました。すごいなすごいな。音楽にはこんな力もあるのかと、自分の中の一三〇〇年の血が雅楽を紐解く力を宿したんです」
 デビューから八年。すでにアルバムは一〇枚を数える。「今、この時代の空気の中で僕が表現したものだから、今聴いてもらったほうがいい」
 カオスの中から沸き上がる音楽を、自分自身が一番楽しんでいる風情だ。


 

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