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奥田瑛二

 最近、ロンドンに留学している長女から驚きの便りがあったという。
「お父さんの事を映画監督だと紹介したら、英語のホームページでもの凄くたくさんヒットして驚かれちゃった」
 世界の映画界では「エイジ・オクダ」はすでに有名監督なのだ。
「五〇歳になる前に決心したんです。五〇代は映画監督として一〇年間に五本撮って頂点を極めると。あっと言う間にもう四年たちましたから、日々映画のことだけを考えています」
 二〇〇一年公開の処女作「少女」はヴェネチア始め海外の映画祭に招待され、幾つかの賞も受賞した。この間、役者としても活動しているが「芸能人ではない、映画人だ」と宣言して、タレント的な活動は一切廃除している。
 いま正に映画に夢中なのだ。
 だから、どんなニュースを見ていても、即座に物語の芯とカット割りが浮かんで来るという。
「例えば長崎の少女殺人事件をモチーフにするならば、ぼくの役は奥さんが亡くなってどう性の処理をするかと悶々としている父親ですね。そういう日常の中にあの事件が起きてしまった。その葛藤の中で、ラストシーンでマスコミや同級生に対して父親がメッセージを述べる映画ならできるかなと、瞬時にそんなことを考えますね」
 二作目「るにん」(松坂慶子主演)はすでにクランクアップし、来春の公開を待つばかり。脳裏にはすでに四年越し企画の三作目も準備されている。
「監督になって、普通のサラリーマンが生涯で頭を下げる数を三年間で下げまくりましたね」
 そう語る笑顔が羨ましい程輝いているのは、夢中の力と言う他ない。


 

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